友人たちから聞かれる
子供の歯並びが気になるけど,何か家庭で出来ることある?
これをしていたら歯並びが悪くなるとか,何に気をつけたら良いの?
歯並びが悪いと何か困ることある?
に対して,家庭で気をつけていたほうが良いことについて,書いていこうかと思います.
これをすれば,歯並びが良くなるわけではないですが,していないと歯並びが悪くなる可能性は高くなります.
今回の記事は特に成長途中のご家族が居る方へ向けてになります.
口呼吸ではなく,鼻呼吸を!
生えてくる歯は,唇,舌からの適正な圧で正常な位置に並ぶといわれています.
口呼吸をしていると,唇からの圧が舌からの圧よりも弱くなり,出っ歯になりやすいです.
また歯並びだけでなく,口呼吸は
- 感染症(風邪やインフルエンザなど)にかかりやすい
- 口が渇く→むし歯,歯周病,口臭のリスクアップ
- 顔貌(見た目)の変化(アデノイド顔貌)
などのデメリットもあります.
鼻が詰まって口が開いているお子様がいれば,耳鼻科受診等をオススメします!
MFT(Oral Myofunctional Therapy:口腔筋機能療法)といって
お口周囲の筋肉を鍛える治療法をしている歯科医院もあるので,調べられても良いと思います.
習癖をなくす!
まず,御自身のお子さんをよく観察して下さい!
指しゃぶり,下唇を咬む,爪を咬むなどの癖はありませんでしょうか?
これがずっと続くと出っ歯になります!
出っ歯の他に,交叉咬合(こうさこうごう)や開咬(かいこう)という噛み合わせのズレの原因にもなります.
一日トータルで6時間以上だと歯並びに影響が出ると言われています.
「さすがに6時間もしていないよ〜」と思う方も多いと思いますが,
寝ている時も含めますので,意外に多いです.
また,指しゃぶりなどをしていると,舌が下に下がります.
舌は普段は上の前歯の裏辺りに舌の先が少し着いているのが理想的な位置です.
これが下の方にあると,上でも述べたように,
舌からの圧が唇からの圧よりも弱くなり,歯並びが崩れやすくなるのです.
幼児の場合は,直ぐに指しゃぶりを辞める必要はありません.
歯の生え替わりの時期までには辞めていたほうが良いです.
3,4歳から,減らす努力をしておきましょう!
また,逆に舌を前に出す癖がある場合は,
開咬になったり,受け口(下の歯が上の歯より前)になりやすくなります!
こちらも,歯並びが悪くなる原因ですので,癖をなくすようにしましょう!
頬杖をやめる,姿勢を正しく!
頬杖をつくと,片方だけに過剰な力がかかります.
すると,左右で力のかかり方に差が出来るので,歯並びにも影響が出てきます.
骨が成長しきって大人になって,この癖が直っていない場合は顎関節症にもなりやすいです.
また,正しい姿勢も大事です.
姿勢と歯並びなんて関係あるの??
と思われる方も多いと思いますが,関係あるんです.
姿勢が悪いと,
しっかりと口を閉じておくことが出来ず,口呼吸になりやすいです.
姿勢は正しい方が集中力が持続しやすいですし,何より美しく見えます.
むし歯を放置しない!
子供の歯はどうせ生え替わるから,治療しなくても良いよね
と言われる方が時々居ますが,それは違います!
むし歯が出来ないようにしっかりと仕上げ磨きをしてあげることが大事ですが,出来てしまったら仕方がないです.
ただ,そのままの放置は良くないです.
となって,かみ合わせが変化することがあります.
かみ合わせが低くなると,出っ歯になりやすく,
乳歯のむし歯を放置して歯が移動してしまうと,
永久歯がはえるスペースが足りなくなり,歯並びがガタガタになります.
また,乳歯のむし歯が大きく,根の先に膿(うみ)がたまると,
永久歯が正常に出来ないこともあります.
放置せずに,治療を受けましょう!
しっかりと咬む!
歯並びが悪くなる原因にあごの骨や筋肉の発達が弱いことが挙げられます.
あごの骨が発達しないと,歯全てが生えるスペースが足りないため,ガタガタになりやすいです.
近年では特に昔に比べて徐々にあごが小さくなっています.
実際に,親知らずが最初から存在しない人も多く見かけるようになってきました.
それは,原因ははっきりとは分かっていませんが,昔に比べるとしっかりと咬まないのが原因の一つと言われています.
骨の成長には周囲の筋肉の発達が重要ですので,しっかり咬んであごの周りの筋肉を鍛えましょう!
まとめ
いかがでしたでしょうか?
- 口呼吸ではなく,鼻呼吸を.
- 習癖をなくす
- 頬杖をやめて,姿勢を正しく美しく
- むし歯は放置しない
- しっかりと咬む!
もしお子さんが当てはまれば,すぐにでも改善した方が良いです.
もちろん,大人になってからも気をつけて頂ければと思います.
どれもお金もかからない方法ですし,効果があります.
継続的な力はうまく利用すれば良い方向へ,そうでなければ悪くなってしまいますので,重要です!
注意事項として,
- 骨格が大きくズレている
- 受け口の傾向
- すきっ歯
- 左右差が大きい
などの場合は残念ながら改善困難な場合が多いです.
その際は,外科矯正などが適応になることがあります.
子供の場合は,骨を広げる矯正治療もありますので,早めに歯医者さんに相談することをオススメします!
この記事が参考になりましたら,周囲の人に紹介してもらえると嬉しいです.
それでは,次回もお楽しみに〜
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